順風満帆だった生活が40代の離職で躓いた。毎朝、定時に自宅を出てハローワーク通い。残りの時間は図書館や公園などで潰す。昼食は車の中でコンビニのカップメンとおにぎり。1日の食費は280円。夕方は定時に自宅に帰る毎日。この空しさは経験者しか分からない。ハローワークに通い始めて1年を経過したが「年齢不問」や「空求人」に翻弄されて無駄な時間を費やした。40歳で検索すると数百の求人が候補に挙がる。だが実際に有効な件数は1割にも満たない。無効な求人にチャレンジし続けているとやがて経済破滅と自信喪失を招く。これは40代の求職者にとって致命的な社会問題である。
過去、営業職で数々の実績。管理職も経験して多くの部下の育成から新規部署の立ち上げや人事、総務に関する仕事もこなした。転職をする度、これまでの業績を認められた。ヘッドハンティングも経験した。しかし平成21年に迎えた転職活動は想像を超えた。今まで暮らしてきた日本なのかと疑いたくなるほどだ。30代の転職すら厳しい市場に40代の転職先はなかった。
そもそも「年齢不問」なんて募集はあり得ない。どんな仕事にも希望する対象年齢は必ずありもの。もし「年齢不問」としている求人があれば次のことが考えられる。
1.ハローワークからの指導で止む無く記載したが実際は・・歳以上は全て採用不可。
2.ハローワークは無料であることから常時求人しているだけで実際は採用しない。対外的に、求人するほど業績が伸びているとアピールしているだけ。空求人に当たる。
実際に、50歳でも採用する企業なら20〜55歳などと表記するはずだが、これも信憑性に欠ける。20でも50歳でもいい仕事はほとんどない。例えば50歳を採用する企業なら45〜55歳という表記をするはず。40歳以上はまず対象としていない「年齢不問」には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒年齢不問の会社に書類郵送後、面接までいったことがない。
ハローワークに通い続けていると同じ企業がやたらと目に付く。中には半年前に不採用となった企業も多くある。最初は「あの時採用した人が辞めたのか」と思っていたが、どうも違う。単に「通年募集」をしているだけだった。いわゆる「空求人」というものだ。最近はWEBで「空求人」が取りざたされている。ある会社には1回の掲載で100人近くの応募者があり、それを年間繰り返していた。のべ200〜300名もの応募があっても採用しない。これは間違いなく「空求人」である。この「空求人」を相手にしていると何ヶ月も時間を浪費するだけ。ハローワークで検索すると新しい情報から古い情報の順に表示される。古い情報は要注意。通年募集=空求人には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒これまで応募した8割は「空求人」と思う。未だに断られた会社の求人が繰り返されている。
通年募集をしている会社は要注意「空求人」か使い捨ての会社だ。営業会社にありがちなのが数ヶ月間に実績が目標に達しないと「退職」してもらうというケース。そもそも「退職」というのを雇用者が唱えるのは「雇止め」に当たる。「解雇」となると会社に都合が悪くなる(助成金などが受けられなくなる)ので「退職」扱いにするようだが違法であることを知らない経営者が多い。中には雇用契約の中でこれを契約同意させる会社もあるようだが労働法には効果が無い。使い捨ての営業会社、特に訪販会社には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒面接で3ヶ月単位の評価で業績不振ならば退職となると説明を受けた。「契約社員だったんですか?」と聞くと「正社員です」との答えが???
最近は「契約社員」という雇用形態の求人が増えている。「契約社員」とは雇用期間が限られた雇用であるが、契約満了日にはこれを更新している会社が多い。これは間違いなく「雇止め」である。会社の業績が悪く永続的に社員の給与が保証できない。しかし業績が悪い社員を解雇することは困難。このような場合に都合よく扱われるのが「契約社員」だ。管理職を契約社員で募集する会社もあった。中には契約社員のなり手が少ないために「正社員登用あり」とする場合もあるが、まず正社員登用はあり得ない。私の周りで正社員登用された人を聞いたことが無い。会社に都合よく使われて終わるだけである。契約社員で正社員登用ありの求人には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒面接で「契約社員から正社員に登用された方は何人ですか」と聞くと「まだ居ません」と答えが返ってきた。
求人には固定給20万円〜30万円と記載されているのに面接では15万円プラス歩合とかに変わるケースがある。応募者からクレームがあっても表記の通りの給与体系も存在すると開き直るだけ。中には最初の3ヶ月(試用期間)だけ固定給であとはコミッションとなる会社もある。そうなれば騙しである。掲載内容と少しでも異なる点があれば応募しないことが鉄則。
私の体験⇒面接で2種類の賃金表を見せられ「固定給は低いが歩合が高い給与体系もあります」などど説明を受けたことがある
これまで経験したこと、数々の実績、取得資格などを連ねても何も影響しない。ただ年齢だけで除外される。これが現実。面接までいけば何とか自己アピールできるが、それも適わない。
私の体験⇒あれもできる、これもできる。など経歴書以外にアピール分を作成しても読まれた形跡がない。
本社東京。全国で営業員を募集中というような求人が増えている。これは全国に支店を構える体力がなく、全国に自宅をベースに直行直帰スタイルで商品を売らせる「求人」ではなく「商法」である。固定給20万円とあるが実はフルコミッション。拠点を構えることが出来ない会社が固定給20万円を払えるわけがない。このような会社は短い期間で消滅し履歴に傷がつく。無拠点の会社には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒応募したが40日以上も連絡なし。メールを送ると応募が多く遅くなったと弁解。
最近、遊休土地にアパート経営をすすめる不動産会社の求人が目に付く。大小様々な会社が全国規模で常に求人をしているが共通するのは30代から50代の営業マン募集。なぜなら不動産や資産を扱う以上、経験ある人物像がふさわしいことと、このような年齢の転職者が市場に溢れているからだ。田舎の家を一軒づつ、1日100件を飛び込み訪問で廻る。今どき運任せの営業手法だ。こんなやり方で受注できるわけがない。毎月、社員が入れ替わっている。遊休土地の営業会社には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒全国展開する某会社に面接に行き、体験入社をしたが朝礼で売り上げが悪い社員を立たせて非難。体験中に社員いわく「この会社は10ヶ月の間に受注がなければクビ」と聞かされた。
「空求人」と思しき中には応募書類は責任廃棄しますとある。責任廃棄の基準が分からないが、相応のプライバシーポリシーなどまずない。応募させて断った求職者に手紙を添えて書類を返却するのは「礼儀」。これができない会社は応募に値しない。求人目的ではなく個人情報の収集目的の会社もある。責任廃棄の会社には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒応募書類をメール添付で送らされたが1ヶ月たっても連絡なし。メールを送ると翌日に「残念ながら・・・」とメールが届いた。こんな会社が責任廃棄するとは思えない。
応募して2週間、あるいは1ヶ月もたつのに何の連絡もない。こんな会社は多い。痺れをきらしてメールや電話で状況を確認すると翌日には「残念ながら・・・」と不採用の通知が届く。通常、転職者は可能な限り多くの求人に同時エントリーする。通知が遅れると応募者が他社に取られる確率が高くなることは分かりきっている。ということは採否連絡が1週間以内にない会社は採用する気が無いのだ。中には送った書類を取り出して見た形跡もない会社もあった。採否に1週間以上費やす会社には応募しないことが鉄則。
私の体験⇒1週間過ぎて面接通知などあった会社はまずない。
空求人があってもハローワークは公共の立場から黙認し是正をしようとしない。既に数百名もの応募があって再掲載する企業があれば「採用する気があるんですか?」と尋ねなければならない。または一定の時期を明ける措置をとるべきだ。クレームがあっても掲載は続いている。内容が誇大であっても偽りであってもFAXだけで無料で掲載してくれる。無審査だから精度に欠ける。一方、民間の企業は有料だから空求人は起こりえない。会社の信用に関わるから審査は厳しい。訪問確認を行うなど情報については無審査のハローワークより安心できる。ハローワークで唯一、空求人が少ない「新着情報」以外は民間の求人情報を利用することが鉄則。
私の体験⇒ハローワークより民間の求人へのエントリーのほうが採否の連絡も早いし、面接の確率が高い。
ハローワークだけに頼らず、あらゆる求人情報を調べること。WEBではリクナビ、en、マイナビがある。WEBは若い人が対象と敬遠されるが躊躇する必要はない。とにかくエントリーできる会社を逃さないことだ。常時10社以上のエントリーを確保していくことが鉄則。
私の体験⇒ハローワークの求人を含み常時10社のエントリーを続けた。時期によってはエントリー先が乏しくなるので存在するときは多くにエントリーする。
ハローワークのカウンセリングの人は非正規職員(契約社員)だ。もちろん正規の職員さんは民間の企業の経験も知識も無いから無理。でもカウンセリングと称しても応募や面接の対応の仕方などで終わるだけ。
私の体験⇒以前カウンセリングを受けたが、応募した会社の報告に対し応募数を増やすアドバイスだけに過ぎなかったので、中途でカウンセリングの意味がないと伝えると「でしょうね」と言われた。
最近の求人の9割は書類選考だ。バブルの時代にはあり得なかった。それだけ求人1社に多くの求職者が群がる。集まった履歴書は年齢別に分けられる。年齢不問で応募した40代以上は内容を見るまでも無く返送箱へ。すぐに返却しては失礼なので1週間くらい時間を置いて返送される。建前上、1週間かけて検討したとしたいわけだ。統計的に見ても40代の求職は10社エントリーして1社の面接にこぎつければいいそうだ。10社の面接を勝ち取るには100社のエントリーが必要となる。しかしハリーワークで100社の紹介をもらうとなると1回の紹介件数が2件、その採否に1週間かかると想定すると1ヶ月に8件、1年でも96件の計算となるが採否連絡が1週間以内にくることはまずない。そう考えると1年での再就職は険しいと考えなければならない。仮に2年も費やし無ければならないとすればもはや経済的に無理である。
私の体験⇒このホームページを作る時点でエントリーした件数が106件、うち面接までいけたのは派遣会社を含み10件だった。
今日の雇用の不安定は景気の低迷は基より、遡れば小泉政権時代の「規制緩和」にもある。当時、派遣法は厳格に定められていたのが小泉政権で原則自由になったとたん、それまで派遣に縁がなかった会社までが派遣を受け入れるようになった。それまでは社員採用だったのが、いつでもクビが切れる派遣を選ぶのは当然こと。それ以降、新規や中途の正規社員採用が激減した。目先の雇用拡大と小手先のパフォーマンスの結果である。規制緩和だけして後は放置。現政権において派遣法の改定が行われようとしているが今の乱れは修復できない。
私の体験⇒民主党に政権が変わったとき現行の派遣法の功罪について代議士に手紙を送ったことがある。
問題が残る派遣であるが、今の生活を考えるなら選択肢の一つ。いやこれしかないかも知れない。40代の転職先は今の日本に存在しないからである。あるとすれば
1.タクシーやトラックの乗務員 2.警備員 3.フルコミッション営業
くらいである。決して職種を軽蔑しているわけではない。これらの仕事に抵抗を感じれば、まだ今まで培ってきた仕事を派遣で就いたほうがましだし精神的に安定する。
私の体験⇒100社の応募を超えた時点から派遣への登録も選択肢に入れた。
さすがに前職を辞めて1年もブランクが空くと、「この人はどこからも断られている」と思われるか「この人は真剣に探していない」と思われるかだ。いずれにしてもブランクは長いほど悪い結果を導く。だからこそ40代の険しき転職活動には遠回りは許されないのだ。
私の体験⇒面接に行った会社からは1年以上のブランクについてしつこく聞かれた。繋ぎで何かをしているという実績が必要と感じる。
こんなに日本の雇用が枯れているとは正直考えてもいなかった。まるで夢を見ているようだ。未だに信じがたいものがある。テレビで報道される求職難の情報はほんのわずかだ。しかも経済復興の兆しは見えない。長引く不況で40代の働き盛りが路頭に迷うとは思ってもみなかった。明日はわが身の人はたくさんいる。
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